『J.S.バッハ クラヴィーア作品全曲連続演奏会第7回』ご来場ありがとうございました。
2月21日(日)『J.S.バッハ クラヴィーア作品全曲連続演奏会第7回』にたくさんの方にご来場いただきまして、心から御礼申し上げます。
今回は、いつもとは違うバッハより前の時代の作曲家を取り上げました。皆様が大変興味をもって、集中して聴いてくださったこと、そしてとても温かく聴いていただきました事を大変うれしく思います。私自身もバッハ以前の音楽に初挑戦しましたので、手探りで音楽作りをしたという感じです。古くて、まだ古典派のように整備されていない音楽、といった印象ですが、逆にいうと自由で、より自然で、如何様に弾いても許容される音楽だという、希有な魅力を持っていると思います。この演奏会を一つのきっかけとして、バロック前期、そしてバロック以前の音楽を現代の感覚で演奏するというおもしろさを共感していただけると幸いです。
『J.S.バッハ クラヴィーア作品全曲連続演奏会第8回』は、通常通り全曲を通してバッハを演奏する予定です。曲目は『パルティータ第2番BWV826』や『イギリス組曲第1番BWV806、第3番BWV808』などを演奏する予定です。また、改めてお知らせ致します。
今後とも、『J.S.バッハ クラヴィーア作品全曲連続演奏会』シリーズをどうぞよろしくお願い申し上げます。
『第7回 J.S.バッハ クラヴィーア作品全曲連続演奏会』のごあんない
『J.S.バッハ クラヴィーア作品全曲連続演奏会』も第7回を迎えました。
今回は少し趣向を変えてバッハ以前の時代のクラヴィーア作品を取り上げます。
スヴェーリンクはオランダのオルガニスト、フレスコバルディはイタリア、ギボンズはイギリス、ラモーはフランス、とヨーロッパ各地で活躍した作曲家たちの作品です。それぞれの国ならではのスタイルも感じていただけるかと思います。本来はチェンバロ、オルガンなどで演奏されるレパートリーですが、現代のピアノで演奏してもたいへん魅力的な作品です。
後半はバッハの『パルティータ第1番』、『イギリス組曲第2番』を演奏いたします。バッハは「音楽の父」といわれますが、バッハは「前の世代のフレスコバルディやスヴェーリンクなどの音楽をどのように学んで模倣しながら、バッハ自身の作品に取り入れ、発展させていったのか」ということをこのプログラムで感じていただければと思います。
また、日時計の丘ホールならではの包み込まれるような音響空間で、ブリュートナーの音色、そして、スヴェーリンク、フレスコバルディなどバロックの調べ、といった非常に珍しい演奏会です。
普段はあまりなじみのないバッハ以前の音楽を是非ピアノ演奏でお楽しみください。
ご多用中とは存じますがぜひご来場くださいます様よろしくお願い申し上げます。
日時:2016年2月21日(日)15:00開演 14:30開場
会場:日時計の丘ホール
福岡市南区柏原3-34-41
管谷怜子ピアノリサイタルのご案内
9月22日(火 祝)15:00より、北九州市八幡西区の黒崎ひびしんホールにて、「管谷怜子ピアノリサイタル~バロックからロマン派への華麗なるピアニズムの変遷」を開催することとなりました。
今回は、2012年から取り組んでまいりました「バッハ クラヴィーア作品連続演奏会」とは異なる、いろいろな時代の作曲家の作品を取り上げるプログラムで演奏会です。バロック後期のバッハ「イギリス組曲第2番」に始まり、古典派のハイドン晩年の「ピアノソナタ第52番」、ロマン派のショパンの不朽の名作「24のプレリュード」とそれぞれの作曲家がピアノという楽器の進化の歴史に沿って、創り上げたピアノ音楽の真髄を味わっていただけるプログラムです。
ご多用中とは存じますが、皆様お誘いあわせの上ぜひご来場いただけますよう宜しくお願い申し上げます。
日時:2015年9月22日(火祝)15時開演
会場;黒崎ひびしんホール 中ホール
北九州市八幡西区岸の浦2-1-1
チケット:一般2000円 学生1000円
お問合せ:090-1192-0158(管谷)
『ティータイムコンサート vol.225』のご案内
ミュージカル観劇『ドクトルジバゴ』
で
Doctor Zhivago Musical on Broadway - YouTube
今日は映画とミュージカルのお話を…
先月、ニューヨークでブロードウェイミュージカル『ドクトルジバゴ』を観てきました。『ドクトルジバゴ』は、パステルナーク作のロシア文学、デビッド・リーンの映画で有名になった、ここで紹介するまでもない超大作です。
高校の時にレンタルビデオで初めてこの作品を観て、言葉にならないほど圧倒されました。美しいラブストーリーですが、映像のとてつもない壮大さ、ロシア革命に巻き込まれていとも簡単に平穏な暮らしを奪われる個人の無力さと、逆に暴君たる者の精神の幼稚な危うさ、男女の愛憎などなど大河ドラマのようなスケールで、観た後しばらく頭がじーんとして何も手につかないといった感じでした。
それから10年以上、好きな映画は?と聞かれるとすぐに思いつく映画の一つでした。
今年の春にブロードウェイでミュージカル化するということを知り、何が何でも観てみたい、あの長大なストーリーをどんなふうにミュージカルにするのかすごく楽しみでした。
もちろんセリフは英語だったので、ほとんどわからないのがとても残念でした(速すぎて聞き取れない)が、予想をはるかに超える素晴らしい舞台でした。
歌も音楽も非常にレベルが高く、あの狭い舞台をフルに活用した演出は、臨場感たっぷりで緊迫感がすごいのです。前列で見たため俳優が唾を飛ばし汗が噴きだしながら、全身全霊の熱唱するのを目の当たりにして、映画に勝るとも劣らないくらい感動しました。戦闘シーンでは爆竹を鳴らしまくって火を使ってドキドキハラハラ、果ては処刑のシーンまでリアルに描くのです。
そして、愛を歌うシーンは本当に美しくてほれぼれしてしまうし、衣装メイクも間近で見ても美しい。
隣に座っていたアメリカ人のご婦人とも、「素晴らしい舞台だったわね」みたいなことを言われて、片言の英語ながら感激を分かち合ったのでした。
しかしながら、本当に残念なことにこの舞台は、もう見ることができません。
興行成績が振るわなかったせいで、公演が打ち切られてしまったのです。幻の舞台となってしまいました。私が観劇した日は打ち切りが発表される直前の公演でした。俳優たちはおそらく、もう公演が打ち切られることは知らされていたのでしょう。何か俳優たちのただならぬ必死な集中力を感じたのです。この役はあと5回しか演じられない。そうおもうと、自ずと必死に役を完結させようという思いになるのでしょう。だからなのか、後日観た『オペラ座の怪人』などとは比較にもならないほど、感動しました。
ブロードウェイミュージカル『ドクトルジバゴ』
きっと一生忘れないでしょう。
もう一つ『ドクトルジバゴ』がDVDを紹するラジオ番組にとりあげられていました。とても興味深い内容なので、こちらもぜひ聞いてみてください。
ブラザートムの「週末これ借りよう編」:ドクトル・ジバゴ - YouTube
J.S.Bach クラヴィーア作品全曲連続演奏会第6回、ご来場ありがとうございました。
第6回演奏会当日はあいにくのお天気でしたが、たくさんの方にご来場いただきまして、厚く御礼申し上げます。遠くは北九州市からもお越しくださった方もいらして本当に感謝です。
さて、今回の演奏会プログラムをステージで演奏するにあたり、おおよそ1時間半、バッハを通して演奏することが、やはりどれだけの技術、集中力、表現力が必要とされるかということを痛感しました。
バッハだけのプログラムでは、どうしても変化に乏しくなってしまいます。ショパンやラヴェルや時代の違う作曲家と組み合わせてプログラムを組むならば、おのずとプログラムに流れや変化が生まれますが、バッハだけとなると、そうもいきません。
しかしながら今回演奏したパルティータ第4番は、明朗で柔らかく包み込まれるような世界観(本当に美しい作品です)。演奏技巧で華やかに攻めるトッカータの世界観、そしてイギリス組曲第2番の意気揚々とした小粋な世界観、とそれぞれに違った味わいが確かにあるのです。まだまだ未熟ではありますが、これからもそれぞれの作品の味わいすことを目指して、この連続演奏会を進めていければと思っております。
これからも、ご支援どうぞよろしくお願い申し上げます。
J.S.Bach クラヴィーア作品全曲連続演奏会第6回のお知らせ
2月22日(日)15:00より、日時計の丘ホールにて
「バッハ連続演奏会の第6回」を開催することになりました。
演奏する曲目は、パルティータ第4番、トッカータト長調BWV916、トッカータ ト短調BWV915、イギリス組曲第2番です。
あっという間に本シリーズも第6回を迎え、3年目に入りました。始めた当初は果たして、演奏会を継続していけるか不安もありましたが、半年に一回というペースで、新曲のバッハに向き合うというぜいたくな充実した時間を過ごせること、そして日時計の丘ホールのピアノ「ブリュートナー」で披露できることは、演奏者としてとても幸せだと感じています。
ブリュートナーは、スタインウェイやベヒシュタインと並ぶドイツを代表するピアノメーカーです。弱音は絹糸のようなしっとりとした繊細な優しい響きで、強い音でさえ柔らかで、まろやかな響きが特徴です。バッハの演奏にはとても適していると思います。さらに日時計の丘ホールにあるブリュートナーは1910年製の骨董的価値のある楽器です。もちろん何の支障もなく演奏できます。昨年ライプチヒを訪れたときにブリュートナーのショールームで少し試奏させていただいたのですが、やはり新製品のブリュートナーは迫力ある力強さも兼ね備えており、決して悪い意味ではなくオールマイティな楽器だなと感じさせられました。日時計の丘のブリュートナーのまさにピンポイントに特化した柔らかなしっとりとした音色の魅力、これは他の楽器では成しえないものなのだと実感しました。このような楽器が福岡にあることはとても幸運なことです。演奏していても、いろいろな発見があります。まさに楽器に耳が育てられるという感じです。
皆様、是非その音色をお聴きいただきたいと思います!
自分の演奏より楽器の宣伝のようになってしまいましたが、ぜひご来場くださいますよう宜しくお願い致します。