管谷怜子のブログ

はじめまして。福岡を中心にピアノ演奏活動とフリューゲル音楽教室を主宰しています。ホームページはhttp://ryoko-sugaya.com

アルヴォ・ペルトの音楽世界

今日は演奏会のお知らせをさせてください。

 

3月20日(祝)15:00開演(14:30開場)

会場:日時計の丘ホール(福岡市南区柏原3-34-41)

アルヴォ・ペルトの音楽世界」

 

曲目:鏡の中の鏡、フラートレ、アリーナのために、エストニアの子守歌、

朗読:志村ふくみさんの随筆より

演奏:藤原望、廣瀬美香、山本佳代子、中俣明美、原尚志、管谷怜子

 

アルヴォ・ペルトエストニア出身の作曲家です。

NHKの「日曜美術館」でたびたび流れることでご存じの方もおられるかもしれませんが、

日本ではほとんど知られていない現代作曲家です。

私は今回の演奏会で、ペルトの「全ての色を含む白光色」のような、静謐で穏やかな作風を象徴する、「アリーナのために」と「アリヌーシュカの病気回復のための変奏曲」を演奏します。

 

聴く者を静かで深い音響の内にすっぽりと包み込むような不思議な世界観を持つ音楽で、

大音量の効果やドラマ性をもって聴衆に表現を押しつけない、空気の一部のように自然と耳に浸透していくのがペルトの作品の最大の魅力ではないかと思います。

 

ご興味のある方は是非、足をお運びいただければと思います。

入場無料ですが、席に限りがありますのでご来場の際は

080-3960-4415(井口)までご連絡いただければ助かります。

 

一夜漬け体質

どうも私は、根っからの一夜漬け体質らしく、学校の試験も一夜漬け、ブログをはじめたものの数ヶ月も放置してました。私にとって毎日のルーティンとして、何かを定着させることは、とても難しいようです・・・。

ピアノの練習も然りで、毎日同じモチベーションで同じ時間に練習することはとても難しいことです。ピアノは一夜漬けというわけにはいきませんのですが、本番まで間に合うか間に合わないかという、ギリギリ感が常にあります。もっと早く準備しておけばといつも思うのですが・・・。

いつもレッスンで子どもたちには「れんしゅうしておいでね!」といっている手前、こんなことではいけないのです。(いやでも、練習はしています。しなければいけません!)

一夜漬け体質の利点とは、倦怠とは無縁であるということくらいでしょうか。そして本番に調子を合わせるという点では本番前2,3日で鰻登りのように仕上げるしか手段はありませんので、本番は一番良いコンディションという算段になる予定(?)なわけです。

哲学者のカントは、同じ日課(散歩だったと思いますが)を数分の狂いもなく、毎日正確にすることで有名だったというエピソードがありますが、私もいつかその境地に達したいと思いますが、おそらく無理でしょうね・・。

このような次第で、不定期な更新ですがよろしければこれからもおつきあい下さい!

3月10日モーニングコンサート&トーク

3月10日のモーニングコンサート&トークは、特別公演「3.11から2年目の春」でした。

ご来場いただきました皆様には心より感謝申し上げます。

今回は、平成音楽大学ファゴットアンサンブルの演奏、そしてテノールの大室岳さんとピアノの広沢愛弓さんのデュオ、そして、福島から避難して福岡に住んでおられる写真家、亀山ののこさんの写真スライドをバッハの平均律クラヴィーア曲集と共に上映するという、とても新鮮な演奏会でした。私は最後のバッハを演奏させていただきました。舞台で演奏しつつ、横目でちらちらスライドを確認しながらスライドのテンポになるべく寄り添うように意識するという、はじめての経験をさせていただきました。亀山ののこさんもお話されてありましたが、スライドに映される母親と子どもの写真はすごく暖かく優しい表情のものばかりで、このような慈しみ深い表情は、有無をいわせず人々の心を打つものだと思いました。

スライド上映のあとは「ママは原発いりません」の方々のお話がありました。放射能汚染から逃れるためにふるさとを離れ福岡に移住を決めたとのこと、こどもに健康被害が出たことを話されました。原発の危険など福島の原発事故があるまで何の関心も持たなかった、この無関心こそがこのような事態を招いたのだとも語ってくださいました。お話を聞きながら、私は未だに無関心でいるなと思ったのです。どこかで対岸の火事のような意識でいたので、胸が痛かったです。

ただ、おそらく私よりも若いママたちが、極めて常識的で筋の通ったことをおっしゃるのには、とても感激し、こんなママが増えていったらきっと日本の未来も捨てたものじゃないと感じました。原発がどれほど危険か身に染みてわかり、原発は無くなってほしいと思うのは、母親としては当たり前の考えだと思います。それなのに、なぜ今の社会や政治では、当たり前のことが通らないシステムができあがってしまったのか。社会が複雑に絡まった利害関係で、がんじがらめになっているように思えてなりません・・・・。とてもきれい事が通るような世の中ではないからこそ、ママ原の方々の思いがより切なく強く響きました。この思いがいつか実を結ぶことを願って止みません。

 

J.S.バッハクラヴィーア作品全曲連続演奏会第2回

 先週の日曜日は「J.S.バッハクラヴィーア作品全曲連続演奏会第2回」にたくさんの方々にご来場していただきました。心より感謝申し上げます。

2012年度は、2回に分けて「平均律クラヴィーア曲集第1巻」を全曲演奏いたしました。「全曲連続演奏」としてはまだまだ序の口なのですが、早くも達成感を味わっています。

 演奏に関しては、聴衆の方々より好評やアドバイスをたくさんいただくことができ、皆様の音楽に対する深い愛情を感じました。いろいろと皆様から頂いたご意見を参考にしながら次回に向けてまた精進したいと思います。これからもおつきあい下されば幸いです。

 さて、「J.Sバッハ全曲演奏」などをはじめるからには、よほどバッハが好きなんだろうと思われるかと思いますが、実は特別に好きで・・・というわけではありませんでした。「音楽大学の受験には必須課題なので、そのために練習するもの」くらいの認識でした。今回改めて「平均律クラヴィーア曲集第1巻」を練習するにあたり、目から鱗が落ちたように、その作品のすばらしさ、音楽的味わいの深さに圧倒されました。バッハのすばらしさは、年を重ねるに従って、次第に感動を増して鮮烈に理解出来るようになるものなのかもしれません。それはちょうど高校時代に半ば義務的に開いていた聖書を、大人になって本当に辛い試練の時期に改めて読み、心が落ち着き、深く力づけられた経験に似ています。

 子どもたち(ピアノを習う生徒たち)にはどうも受け入れてもらいにくいバッハの音楽ですが、いつか大人になってその本当の素晴らしさに気づいてくれる日が来ることを願って今日もレッスンしたいと思います!

管谷怜子の部屋にようこそ!

 

 はじめまして、福岡を中心にピアノ演奏活動とフリューゲル音楽教室を主宰しています、

管谷怜子です。

 ピアノコンサートやレッスン、またたわいのない日常について綴っていきたいと思います。